習慣がなぜ続かないのか? 決めては「朝」と「ルーチン」 強い意思を持つための具体的なメソッド

2020年が始まってから早1ヵ月経ちました。
新年に新しい習慣を始めようと決意した人も多いかと思います。
皆さん続いているでしょうか?

継続できてないことを「精神力がない」とか「やる気が続かないから」と自分のせいだと考えている人は多いのではないでしょうか。

今回は習慣をつづけるために強い意思力を持ちつづけるメソッドを紹介します。
秘訣は「朝一番の行動をルーチン化する」です。

意思力とは何か?

なぜ習慣が続かないのか、その理由を「意志力が足らないからだ」と思っている人は多いです。

はじめに「意志力」とは何か?を具体的に考えてみたいと思います。
ケリー・マクゴニガルの「スタンフォードの自分を変える教室」で「意志力」について分析しております。

この本では「意思力が続かない理由」をいろいろな視点で分析・紹介しております。
その中で、今回紹介したいのは第3章の「疲れていると抵抗できない」です。

この章のポイントは以下になります。

  • 意思力は、1日のエネルギー(総量)が決まっている
  • 意思決定をするとエネルギーが減っていく。
  • エネルギーが減っていると、自分に甘い選択をしてしまう。
  • 意思決定は意識している行うものだけでなく、無意識な選択でかなりの量を消費している。

意志力のエネルギーが決まっていること、さらエネルギーが減ると自分に甘い選択をしてしまうことは、人間という「生物」として仕方のないものだということです。
意志力が弱いことを自分のせいにしていた人にとっては、気が楽になるのではないでしょうか。

自分の意志力を意識してみる

意志力は総量が決まっているのであれば、まずは自分がどんな意思決定をしているかを認識することが改善の第一歩となります。

無意識の決定・決断を意識する

またまた前述の書籍から引用すると、無意識で意思決定をしているものには「毎日の食事を何にするか」や「朝出かけるときの洋服の選択」などがあります。

具体的には、「被験者に食事に関して毎日どのくらい意思決定するか」を調査した研究があります。
結果は、自己申告は14回に対して、実際は200回以上を意思決定していました。
無意識で数多くの意思決定をしていることに驚きますね。

疲れている時にする決定・決断を記録する

次に「疲れているときにどんな意思決定をするか」を記録してみます
記録することで、「自分が疲れる時間帯はいつか?」「疲れているときにどんな決断をするか」など自分の意思決定の癖に気づくことができます。

1日すべてを記録するのも大変なので、夕方以降の決断を記録することから始めてください。
記録のポイントは、決断するときの「心の動き」を記録することです。
記録し意思決定の癖を認知することで次の対策を打つことができます。

例えば以下のようなことです。

  • 夕方以降は、新しくやりたいこと(ジムに行くやブログを書くなど)は「今日は仕事で疲れたので1日だけなら明日に延ばそう」という意思決定をしていた。
  • 筋トレはジムセットを持っていくと、概ね「行く」という意思決定をしている。ただし21時まで残業したときは次の日に延ばす意思決定をしていた。

「自分の意思決定の癖」を正しく認識しましょう。

なにをするべきか

次に意志力を発揮するための対策を考えていきます。

前項で行った「自分の意思決定の癖」により対策は変わりますが、誰にでもオススメできる対策が2つあります。

日々の生活から意思決定を減らす

一番は日々の生活から意思決定を減らすことです。
意思決定をすることでエネルギーが減っていくのであれば、意思決定をせずにすむように環境を整えてあげることです。

具体的には「朝食べるものを統一する」や「会社に来ていく洋服を統一する」ことです。
私は、洋服はシャツは白シャツ一択、スラックスは色違いの同型を日替わりに履いてます。靴下も黒い靴下で統一することで意思決定を減らす環境を作っています。

夕方以降に意志力が必要なことをしない

意思決定を減らしても、意志力は時間が経過するうちに減っていきます。
であれば「夕方以降に困難な意思決定が必要なことを計画しない」ことです。
例えば「ジムに行く」を習慣化したい人にとって「仕事がおわってから」と計画すると夕方にはくたくたになってジムに行くのが億劫になってしまいます。
「仕事がおわってから」から「仕事に行く前に」と意志力が豊富にある時に実施するように計画を変更することで継続することができるようになります。

意思力を保ってやることとは?

ここまで意志力を発揮する方法を紹介しました。
ここで終わりでもいいのですが、意思力を発揮する環境を整えたあと「何を習慣化するか?」もお伝えしたいと思います。

誰にでもお勧めできることとして「瞑想」と「運動」があります。

瞑想

定期的な瞑想を行うことで意志力と集中力が向上することが研究されています。
研究結果によると、瞑想を行うひとは前頭前皮質や灰白質が増加することが認められています。

ここで意思決定をするときのメカニズムを紹介します。
人は意思決定の場面に直面したときに脳の2つの部分を使用しています。
それは大脳辺縁系と前頭前皮質です。
大脳辺縁系は、最も深くから生物に存在する領域です。生存に不可欠な基本的な行動全てを決めるとても強いものです。
一方、前頭前皮質は、脳の新しい領域で人間足らしめている領域です。
人間が意思決定をするには、まずは大脳辺縁系が反応しますが、その後前頭前皮質が熟考して最終的な意思決定を行います。
目の前の事柄だけでなく、様々な状況を考慮して合理的に判断するのは前頭前皮質のおかげです。
ただ前頭前皮質はストレスにとても弱く、少しでもストレスがかかると意思決定の機能を大脳辺縁系に受け渡してしまいます。

瞑想を行うことで、前頭前皮質が増加しストレスに負けないで意思決定を行うことができます。
研究結果によると、前頭前皮質の増加は瞑想を始めてから3時間で効果が見られるということです。
うまく瞑想を取り入れることで、瞑想を習慣化させる → 意志力が向上する → 新しい習慣を行う という正のスパイラルを作ることができますね。

運動

次に運動もおすすめです。
運動は心身のバランスの改善が研究されております。
研究によると、運動を行うことによって脳の海馬が発達することが分かっております。
海馬は記憶を司る機能として知られていますが、欲望やストレスの脳である視床下部を制御する役割も担っています。そのため、海馬を鍛えることでストレス耐性も高めることができます。

www.ncbi.nlm.nih.gov

ストレスに強くなることは、前述の通り前頭前皮質の力を強くすることにつながるので瞑想と同様に意思力向上につなげることができます。

まとめ

これまでの内容をまとめます。

  • 意思力のエネルギーは意思決定をしていくと段々減少する
  • エネルギーが減少した状態で意思決定すると、自分に甘い選択を行う
  • 無意識の意思決定を数多くしている。まずは自分がどんな意思決定しているかに気づくこと
  • 意思力を保つために「日々の中から意思決定を減らす」「夜に重い意思決定をしない」
  • 習慣化するのは「瞑想」と「運動」がおすすめ

自分は意思が弱い人間だと悩んでいる人は多いと思いますが、人間という生物の特性を理解して行動をかえることで意志力を保つことは可能です。

ぜひ自分に負けない生活を送り、日々のQoLの向上を図っていきましょう。

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